この林道361号線というのが、秩父らしい林道でした。
通過する釜伏峠も二本木峠も特に険しい峠ではなかったのですが、とにかく路面が荒れています。
地盤のずれでうねったり窪んだりしている箇所が多く、気が抜けません。
その点では奥武蔵グリーンライン(2006年 4月「奥武蔵縦走」をご参照)と同様に、集中力を要する山道でした。
ただし崖のような危険なところはなくて、左の画像も下は崖ではなく、秩父高原牧場の丘が広がっています。
秩父の山々が見わたせる絶景でした。
とはいえ全線(7km)を走破して定峯峠のある県道11号線に出たときに、あの県道11号線が近代的な道路に思えたほど、荒れた林道であることは確かです。
このあと、小川町で給油したのが14:00。
立ち寄り湯にも行きました。
「湯郷・玉川」埼玉県比企郡ときがわ町大字玉川3700 Tel 0493-65-4977 入浴料¥800-
小川町から向かいましたが、位置的には小川町、嵐山、越生いずれからも5kmほど入ったところです。
県道から八高線の線路をまたいで、昔はあぜ道だったと思われる進入路をゆくと建物が現れます。
県道に桃色のけばけばしい看板がなければ、周囲はおよそ立ち寄り湯があるとは思えない山里です。
建物は小ぶりで、あか抜けないというか、どことなく町内会館のような雰囲気です。
設備は内湯と露天風呂だけで、露天風呂も大きい庇が全体を覆っているので、開放感はありません。
というわけで、あまり期待をせずに、身体を洗ってから浴槽に‥
ところがお湯は良かった。
泉質はアルカリ性単純泉で無色透明、肌あたりがとても柔らかく、つるつる感が強い温泉です。
この点は、ナトリウム塩化物温泉である秩父の大滝温泉との近似性を感じます。
特に気にいったのはお湯がとても新鮮な感じで、これは実に気持ちがよかった。
熱めの露天風呂で、林道でくたびれた足腰をほぐしました。
15:30に温泉を発ちました。
この立ち寄り湯、この日は簡単に探せましたが、本来、僕はこの周辺は土地勘がないので苦手です。
土地勘がない方は地図でよく下調べをされるか、カーナビゲーションに頼るほうがいいでしょう。
温泉自体は、お湯が良くお薦めします。
帰路は夕暮れ迫る空気のなかを、温まった身体で走る快感を楽しみました。
鶴ヶ島ICから圏央道、中央高速と経て、17:30に自宅に到着し、総走行342km。
僕には芭蕉のような文才はありせんが、秋の澄んだ空気と彩りを伝えられたでしょうか。