初秋の富士五湖
←11時過ぎには、山中湖に到着しました。
距離計を見ると、わが家から山中湖までは90kmということになります。
さて山中湖は気温17度と低めでしたが、陽射しはたっぷりだったので肌寒くはありませんでした。
ご覧のとおり、残念ながら富士山は雲に覆われていました。
2010年10月6日(水) 晴れ時々曇り 現地17度
「まるで子供のような心を持っているんだな」私はいった。
「少女のおばあちゃんの家に行った狼の話を聞かせてやろうか。狼は‥‥」
「その話も大好きだよ。だがこっちを先に頼む。」
(@「デイン家の呪い」ダシール・ハメット 小鷹信光・新訳版)
ハードボイルド小説の原点というべきハメットは、僕の大好きな小説家。
代表作は「マルタの鷹」ですが、ハメットは晩年にスランプに陥ったことから作品数は限られています。
そのなかで和訳はさらに数えるほどでしたが、いまは翻訳も進んでそのほとんどが日本語で楽しめます。
歳をとることも、たまには良いことがあるもんですな。
さて今回は、おばあちゃんの家ではなく、富士五湖に行ったオヤジの話です。
8時に横浜を出発し、いつものルートで、宮が瀬湖を越えて道志街道へと進みます。
道志街道は「刺激が少なくて面白くない」という御仁もおられますが、僕はこの道が好きです。
起伏の少ないワインディングが延々と続きます。
トランスミッションを5速にほうり込んだら、あとは次々と現れるカーヴを流してゆくだけ。
プッシュロッドが抗議の悲鳴をあげるまで速度を落とし、もがくようなエンジンの鼓動を愉しみます。
また時にはダッシュして、後続の車を引き離します。
この緩急が楽しい。
モータリングというものが、粗野で古めかしいイコールつまらない、とは限らない好例です。
もっともHARLEY-DAVIDSONのV2気筒の特性が、この道にぴったりなだけかもしれませんが。
10:30には、途中の道の駅どうしでひと休み。(→)
気温は21度と、ちょうど快適です。