さて未練を残しながら、愛機の舵を、来た方向に戻します。
 電気工事の作業員でしょうか、作業服を脱いで汗を拭いているおじさんと、雑談しました。
 おじさんは担当する作業が終わったので、これから自宅に帰るそうです。
僕「本当はこの先で天竜川に渡りたいんですが‥。時間通行止めじゃ、来た道を戻るしかないですよね」
おじさん「あとは、1時間半ここでゲートが開くまで待ってるか、だね(笑)」
 とてもじゃないけど、こんな山奥で1時間半も待てません。
 地図を見てみると、来た道を10kmほど戻った途中のR286を入れば、天竜川沿いに出られるようです。
 よし、番狂わせを取り戻しましょう。

 R286は気田川と天竜川とを結ぶ、唯一の接続道路。
 川岸に沿ってゆく、快適なリバーサイド・ロードでした。(↓)
 こうして当初のルートどおりにはいきませんでしたが、次の目的地である、天竜川沿いに出ることができました。
 
 明神峡を過ぎたところで、ついに時間通行止めのバリケードが現れました。(→)
 午前中の通行はすでに終わっていて、午後の通行開始は、あと1時間半も後です。
 きょうは運が悪かった。
 切り立った山を見上げると、おや?面白い光景が。
 新緑の絶壁です。(↓)
 よく見ると、山いちめんが崩落したあとに、倒木からいっせいに新芽が出ているのです。
 自然の再生エネルギーは逞しい。
 
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