時刻は11:15、知己かえるさんがお薦めする、お蕎麦屋さんに到着しました。
数年前に、NHKの昼番組で放映されたので、ご存知のかたもおられるでしょう。
場所は、西方町の、県道とR307との交差点を少し入った集落のなかで、あらかじめ地図で調べてゆかないとたどり着けないほど分かりづらい。
ですがご覧のとおり、たいへんな繁盛ぶりです。
お客さんが次々と自家用車で訪れ、また食べ終わると次々と去ってゆきます。
ノレンをくぐると、店内はお世辞にも綺麗とはいえません。
この時刻は地元のおっちゃんおばちゃんで7割がた埋まっていました。
事務机とパイプ椅子という簡素な席に座ると、迷わず「にらそば大(¥530+盛¥100=¥630-)」を注文します。
このメニューがお薦めだからですが、見回すと、ほとんどのお客さんが同じメニューを食べています。(笑)
「宮入そば」 0289-85-2055
栃木県鹿沼市深程1362-1
画像がその、にらそばで、もり蕎麦の上に茹でたにらがドンッと乗っかっています。
採れたてだからでしょうか、にらの色が鮮やかです。
蕎麦ににらをからめて、そばつゆでいただきます。
これは美味い。
昨年のツーリングでニンニクにらラーメンを食べたときに、都賀西方のにらが美味しいことは分かっているのですが、あらためて都賀西方のにらは味が違います。
まずあの草っぽい匂いが薄く、食べやすい。
また噛んでいると、本来のにらの匂いのほかに、ゆずに似た爽やかな匂いが、口のなかから鼻に香ります。
噛み応えも柔らかく、それでいてしゃきしゃき感もあって、蕎麦とよく合って、食欲をそそります。
うむむ美味‥いや魔味か。
麺も汁も信州蕎麦には負けるかもしれませんが、いや、それでも大健闘という美味しさ。
この値段でこの美味しさは、極楽と言えるでしょう。
かえるさんの「おいしーし安っいし盛りもいい。よくある『命かけてます』系のチョロリとした量のソバ屋はゆるせん!」というご紹介が的を得ています。
ちなみに普通、大盛りのほかに、五合(\1,800-)、さらに上の、一升(¥3,500-)というファミリーサイズがあるようです。
ムードはないお店なので、男同士、あるいはねんごろになったカップル向き(?)ですが、文句なくお薦めします。
お店を出ると、陽射しが眩しい。
満腹の身体を愛機に乗せると、東北道の栃木ICから帰路につきました。
休日とはいえ、この時刻ならばさすがに渋滞もなく、帰宅は早く(‥といってもこの日は立ち寄り湯にも寄らなかったので、一日中走っていたような気もしますが)14:30。
総走行は400kmでした。
よい趣味は才智よりはむしろ判断から生まれる。(@ラ・ロシュフーコー)
単車で旅に出たのも、そしてそれを趣味としているのも、僕の判断です。
しかしこうして旅を終えたあとも、これが“よい趣味”かどうかはわかりません。
むしろワルい趣味と言われたほうが、オヤジには勲章のような気もします。
まぁでも、楽しかったんだから、いいか。
(おまけ)都賀西方のお土産
天狗納豆(ワラづと3本セット・¥500-)(→)
東北道の佐野SAで購入。しっかりと豆の味がして、美味しかった。
価格からすれば美味しくて当たり前かもしれませんが、価格に見合う味でした。
ただし持ち帰るにはクーラーバッグが要るので、評価は辛めです。
さて、ここで問題です。
現在の納豆は、スチロールか紙カップの個容器ですが、ワラづとの時代から現在の個容器に至るあいだに、一時期だけ存在したパッケージは?
正解は、ビニール袋。(地域により正解は違います)
僕の記憶では、1960年代は、木の皮を模した四角いビニール袋に入っていました。もちろんファミリーサイズ。
また本物の木の皮で三角形にくるんだものや、巻き寿司の巻きすにくるんだ商品も記憶があります。