大学教授風おじさん「あなた、眼下に見える白骨温泉をご覧ください。この狭隘な谷に住む住民は全員この白骨温泉に関わっているんですよ。驚くべきことだと思いませんか」
僕「はあ…なるほど…」
学生時代の授業みたいだなぁ‥
この人は民俗学の教授かしら‥
大学教授とお別れしてから(> 教授とは限らないって)さらに上高地乗鞍スーパー林道を下ると、13:40に白骨温泉に到着いたしました。
白骨温泉・公共野天風呂は、温泉街に入ってすぐの観光案内所の、向かいの渓谷の下にあります。(矢印)
階段で渓谷を下りてゆくと、苔むした風情のあるあずまやがあって、これが脱衣所。
その脱衣所の先の、清流にはり出した出っぱりに円形の浴槽がくり抜いてあり、お湯が満ちています。
浴槽のうえには新緑の枝葉が覆っていて、雰囲気じたいがまず素晴らしい。
泉質は単純硫化水素泉で、イオウと炭酸カルシウムも含まれているそうです。
やや青みがかった透明のお湯は、けっこう熱くて僕好み。
肌あたりは柔らかく、かすかにイオウの甘い匂いがします。
浴槽を独り占めして、あたりを見回すと、温泉の成分が沈殿して凝固するせいで、浴槽の縁には白い模様がついて、まるで雪花石膏(アラバスター)のようです。
風呂上りはさっぱり感が印象的で、かつ気分がリラックスする温泉です。
さすがに名湯、ここまで来た甲斐があります。
お薦めしますが、注意書き(時間制で入れ替えするときは云々)を見ると、休日は混雑するようです。
白骨温泉 公共野天風呂 TEL0263-93-3251
9:00AM〜5:00PM 入浴料¥500-
白骨温泉を出ると、まだ14:30。
しかしここから先の上高地乗鞍スーパー林道C区間は数年来通行止めですし、頼みだった県道も、昨日の雨で通行止めになっていることが判明。
僕「もと来た林道Bを戻るしかないですね。もし前川渡大橋まで戻ってから上高地に向かうとしたら、安房峠まではどのくらい時間がかかりますか?」
観光案内所のガイドさん「僕もライダーですが、バイクで1時間ちょっとですかね」
せっかく好天に恵まれているので、安房峠を越えて岐阜県まで進んでみることにしました。
上高地の信号を通り過ぎて、安房峠の旧道を登ってゆきます。
ここはトンネルが開通する(1997年)以前は、岐阜県へ抜ける際の難所として有名だった峠です。
←その評判どおり、安房峠は手ごわい山道でした。
まず急なつづら折りが連続します。
そして道幅が狭く、路面も荒れています。
あまりの勾配に、愛機も苦しそうにもがきながら登ってゆきます。
しかしこの峠には魅力もあります。
はるか彼方の、特徴のある山々。
上高地まで行かないと見ることのできない明神岳を、こうして臨むことができます。
ちなみに上高地はマイカー乗り入れ禁止で、離れた沢渡というところでマイカーから循環バスに乗り替えないと、上高地に入ることはできません。