秋山郷は秘湯も有名ですが、訪れた三つの立ち寄り湯は、すべてお休みでした。
平日とはいえ、運が悪かったです。
しかしここまで運が悪いのも珍しいことで、落胆よりも感心してしまいました。
というわけで、まだ時刻は13時をまわったばかりでしたが、長い長い帰路につくことにしました。
もと来た道で、新潟県の津南に戻ります。
津南の中心部を通って気づくのは、街の風景が信州と違うことです。(→)
まず歩道がひじょうに広い。
電線の位置が高い。
信号が縦型。
そして一番驚いたのが、建物の形状です。
どれも巨大な二階建てで、二階も一階と同じくらいの幅。
つまりずん胴です。
二階に扉がある家も見られます。
そう、津南は全国でも有数の豪雪地帯。
積雪のときは二階から出入りできるようにしてあるんですね。
←もうひとつ、越後らしい風景を。
津南の水田地帯を離れると、十二峠を登ります。
快適なワインディング・ロードを、ずいぶんと登りました。
さてまもなく峠というところで、この景色に出会います。
←向かいの山のくぼ地に、なんと棚田!
こんな高地に水田です。
新潟県は米どころですし、稲作は日本の主食として、一番収入効率が高い農業ではあるものの‥
繰り返しますが、ここは水田地帯からずいぶん登ってきた、山の頂上なのです。
以前に静岡県・川根を訪れたときに、山の斜面、耕作できるところはすべて茶畑になっていることに驚きましたが、ここ新潟県も凄い。
越後人の根性を感じました。
このあと十二峠をおりると、関越自動車道の塩沢石打ICに14:30。
関越→圏央道→中央道と経て18:00自宅ですから、約4時間で到着しました。
帰りは、予想以上に早かった。
今回は天候の関係で、長野県から回り込んでいきましたが、やっぱり秋山郷は新潟県から入ってゆくところです。
なお二日めの走行距離は425kmで、一日めと合わせると総走行は776kmになりました。
県の天然記念物の、川上犬が可愛かった川上郷。(2010年5月)
天空の里を思わせる急斜面の集落に、感銘を受けた、遠山郷。(2010年8月)
そして秋山郷は、豪雪地帯であることを強く印象づけられました。
信州の三大秘境は、いずれも行き来が不便なぶんだけ、独特の文化や風土を味わうことができるところです。
五感をフルに稼動させて、探検気分を味わい、心をリフレッシュさせる‥
こうして三つを訪れたあとに、そんな満足感が残りました。