伊那からは、国道361号線で権兵衛トンネルをくぐって、木曽へと向かいます。
 権兵衛トンネルは、全長4,467m。
 日本で三番目に長いトンネルです。
 トンネル前の伊那側は、気温19度と少し肌寒い。
 トンネルを出た木曾側は、気温22度と、少しですが暖かくてホッっとしました。
 しかし木曾側も、明るいながらも雲に覆われています。
 残念ながら、きょうの予報は外れたな。
 
 木曾福島から県道20号線に入って、御岳の北麓に向かうと、「御岳ロープウェイ」の案内標識が現れます。
 ここから愛称「御岳ブルーライン」と呼ばれる山岳ロードです。
←はじめは、なだらかな斜面を登ってゆきます。
 目の前に見えるのは、御岳(3,063m)。
 長野県と岐阜県との県境にそびえて、北アルプスともつながらず孤高を誇る霊山です。
 道は御岳ロープウェイの下の駅を通過して、やがて索道の下を縫ってゆきます。
←広いゲレンデの中を走ります。
 はるか彼方に見えるには木曾駒ケ岳(2,956m)。

 このあと走り応えのあるワインディング・ロードに変わったのち、尾根にあたる分岐点に到着しました。
 ちょうど六合めあたり。
 展望台のような広場ですが、眺望は望めませんでした(↓)
 画像の左がいま登ってきた御岳ブルーラインの終点、愛機の後ろの坂道が「霊山ライン」、そして前輪のあたりに見える進入路が、これから下ってゆく「倉越パノラマライン」です。
 見わたすと、カラマツが紅葉を始めています。
 山全体が、柔らかい色彩。
 倉越パノラマラインに入ると、急な下り坂が始まりました。
 名前のような素晴らしい眺めを期待していたのですが、うっそうとした森をゆくワインディング・ロードが続きます。
 途中で牧場に分け入る分岐が現れます。
 これが倉越牧場への進入路で、その牧場は360度を見渡すことができる絶景地として、ライダーのあいだでは有名なところです。
 残念ながらここ数年は放牧のために立入り禁止で、この日もそうでした。
 分岐をあとにすると、やがて道は崖を伝うようになります。
 谷側の茂みが切れて一瞬だけ覗きこむと、空中高いところを走っています。
 と、突然に、目の前の視界が、一気に開けます。 
 絶景が出迎えてくれました。
 
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