山本小屋を発つと、暑い下界には降りたくないものの、そういうわけにもいかず。
上田側に降りてゆくことにしました。
←途中の白樺平は、いつもの静寂な姿でした。
では、さよならビーナスライン。
温泉は別所温泉に立ち寄ることにしました。
島根の玉造温泉、兵庫の有馬温泉とともに、日本最古の温泉と呼ばれている別所温泉。
そんな由緒正しい温泉なのに共同浴場の多い、いわば庶民の温泉場というところも興味深いところです。
公営駐車場のおじさんに教えられたとおり温泉街の坂道を行くと、用水路のわきに「大師湯」が現れます。
券売機で入浴料(¥150-)を支払うと、笑顔の番台のおじさんにチケットを渡して、浴室に。
タイル貼りの浴槽は6人ほどでいっぱいになる小さなもの。
わずかに白濁したお湯がかけ流しされています。
泉質は単純硫黄泉で、そのとおり少しゆで卵臭がします。
温度は熱めですが、肌あたりがたいへん柔らかいので、長湯ができる感じです。
地元のおっちゃんが声をかけてくれました。
おっちゃんA「バイク?帰りはどっちに出るの?だったら〇〇峠を越えて諏訪に出るといいよ」
おっちゃんB「あそこはダメだぁ、険しすぎて。〇〇に出たほうがいーんだ」
おっちゃんA「うーん、じゃ〇〇に出るんじゃどうかな」
おっちゃんC、Dも会話に加わってきます。
皆さん、もう僕のことなんかそっちのけ。
これだから共同湯は面白い。
ああだこうだとにぎやかなおっちゃんたちを残して、風呂からあがりました。
風呂あがりは身体が軽くなり、効能を実感。
他の共同湯(大湯と石湯)も、機会があればぜひ入ってみたい。
思い返してみると、別所温泉で出合った人は、みんな笑顔で暖かい。
情緒あふれる街並みに、笑顔といい湯。
ちょっと行き辛い場所にありますが、お薦めです。
帰路では、上信越自動車道の碓氷軽井沢でどしゃぶりに遭いました。
雨合羽を着る間もなく、次の横川SAまで我慢の走行。
そのあとも、戻るにつれて気温が上がるなか、革ジャンの上から雨合羽を着たおかげでむし暑く、正直言ってとても辛かった。
休み休み高速道路を走って、自宅に到着したのは20:40。
久しぶりに帰路でスタミナを使った旅でした。
そうそう、総走行は592kmでした。
「別所温泉・大師湯」
長野県上田市別所温泉1723番地1
事務所 0268-38-5750 入浴料¥150-