13:20 下伊那・阿智村の昼神温泉に到着。
山あいのくぼ地に密集した、落ち着いた雰囲気の温泉郷です。
昼神温泉の歴史は比較的新しく、開湯は1973年。
中央高速の飯田と中津川との間が恵那山トンネル(全長8,500m)で繋がったのが1975年ですから、開湯と道路開通はほぼ同時。
まさに日本のMotoringとともに歩んできた温泉地です。
訪れた「鶴巻荘」は温泉街のど真ん中、朝市の会場に面した好立地で、温泉というよりは観光案内センターのようです。
まず驚かされるのは浴室が畳敷きなこと。
和風旅館では目にすることはありますが、立ち寄り湯では珍しいですね。
柔らかく暖かい肌触りは気持ちよく、また滑りにくいので、とてもリラックスすることができます。
泉質はアルカリ性単純硫黄泉で、加温かけ流し。
42度と適温。
お湯は無色で匂いもなく、イオウ泉らしくない。
肌あたりはわずかにキシキシ感があります。
いつもは「カラスの行水」の僕も、畳敷きの浴室と浴槽を、何度も行き来してしまいました。
風呂あがりのほうが印象的で、肌がすべすべ。
温浴感も強めです。
いい温泉でした。
昼神温泉を発つと、国道153号線で飯田に向かいます。
風呂あがりのほてった身体に、風が抜けて、最高に気持ちいい!
こういう日はあくせく走らずに、ゆったりペースでさすらいを楽しもう。
15:40 ルートイン飯田にチェックインすると、近くの西友(24時間営業の巨大スーパー)に、ひとり宴会の買い出しに出る。
スーパーの袋をさげて、ホテルわきの田んぼをぶらぶら散歩。
夕暮れ前のそよ風にふかれる。
山からの微風が抜ける。
飯田は山に囲まれた街だなぁ。
学校帰りの男の子と並んであぜ道にしゃがみ込み、水の中で泳ぐおたまじゃくしを眺める。
ランドセルの女の子が「こんにちは!」と挨拶をして、走り去る。
その背中に「こんにちは」と挨拶を返す。
このひとときは、ゆるぎないいつもの日常と、訪れた旅人との「結界」。
結界を流れる時間は、ゆるやかで甘やかでした。
部屋に戻ると、こんどは“男子最良の友”が付き合ってくれる。
天気予報によると、あしたのルートである南信から三河のあたりも、晴天で22〜25度らしい。
ヨカッタヨカッタ…
ところが関東地方だけは雨。
それも東京・千葉・神奈川はまとまった雨が降るらしい。
これは神様から「この旅、最後はずぶ濡れになるんだから、せいぜい現地で遊べ!」というお告げか?
まぁ、あしたになればいやでもわかるな。
一日めの走行距離は、293kmでした。
「鶴巻荘」 0265-43-2320 入浴料¥600-
長野県下伊那郡阿智村智里332-4