十王堂の湯は、野沢温泉には珍しくコンクリート造り。
 一階が女湯、二階が男湯という配置も珍しい。
 ご覧のとおり、温泉というよりは診療所みたいな外見です。
 向かって右側には、温泉卵を作る源泉井戸もある。
 撮影のために、井戸の木の蓋をあけたところ。(左下)
 ここに網に入れた生卵を吊るしておくと、温泉卵が茹で上がるというしくみだ。
 消火栓が、積雪に備えて二段ロケット状になっているのがご愛敬。
 内部はけっこう広い。
 中尾の湯ほど大きくはないが大湯くらいの大きさはあり、外湯のなかでは大きいほうだ。
 脱衣所は独立しておらず、浴室の前の通路が脱衣スペース。
 タイル張りの浴槽に、わずかに白濁したお湯が満ちている。
 泉質は含硫黄・ナトリウム・カルシウム硫酸塩泉と、松葉の湯と同じだが、こっちは明らかにイオウの含有が多い印象。
 香りといい色といい、硫黄泉と言っていいでしょう。
 そろそろと慎重に身体を沈めると、こちらも熱いものの、水を注ぐほどではない。
 熱くて長湯はできないけれど、リラックスできる温泉です。
 肌あたりは、わずかにキシキシ感がある。
 このあと地元の男性が入室してこられて、威勢よく身体にじゃばじゃばとお湯をかけると、ざんぶと浴槽に入っていました。
 やっぱり地元の人は、熱いのに慣れているのね…。
 風呂あがりは、柔らかな余韻が快感です。
 これで外湯13湯のうち、大湯、上寺湯、熊の手洗い湯、中尾の湯、松葉の湯、そして十王堂の湯と、6つを攻略しました。
 それでもまだ半分。
 初めて中尾の湯を訪れてからもう10年も経っているのに…
 全湯制覇の道のりは険しい…
「野沢温泉・外湯」 
入浴料;お賽銭
長野県下高井郡野沢温泉村
Tel 0269-85-3155
(野沢温泉観光協会)
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