さて、陽が傾かないうちに。
筑北の旅に不可欠な条件である、山越えをしておこう。
県道12号線をゆくと、途中から銀色のSUZUKIがつかず離れず。
荷を積んでいないから、地元のライダーさんか?
しばらく一緒に遊んでもらう。
彼とは修那羅峠(左)(標高930m)でお別れ。
右側のガードレールが旧道で、1kmほど奥にゆくと、800体の石仏があるそうだ。
虚空蔵(こくうぞう)に守られた山々だからね。
15時、一泊する戸倉上山田温泉に到着。
戸倉上山田温泉は千曲川を挟んで、住宅街の戸倉温泉と、歓楽街の上山田温泉が向かい合っているが、今回は上山田温泉の立ち寄り湯「瑞祥」をおとずれる。
上山田温泉は歓楽街から家族連れの温泉地へのイメージチェンジを図っているようですが、泉質が素晴らしいので僕もそれを応援したい。
この瑞祥も、家族連れでにぎわう温泉銭湯。
単純硫黄泉。
この町の中央の源泉と、城山から引湯した源泉と、二種類が楽しめるという。
まず岩を配した内湯に浸かったのですが、この岩風呂の岩の大きさというか、巨石が圧巻だ!
瑞祥のホームページでぜひご覧いただきたいのですが、内湯でこれほどの巨石は珍しいのではないか?
お湯は熱めで、浴室が薄暗いせいで白にごりに見える。
柔らかく、さらりとした肌あたりですが、意外に身体をおしてくる感じもあって、濃密な感じ。
匂いは戸倉観世温泉ほどの芳香ではないものの、それでも甘い石鹸のような匂いが素晴らしい。
でも巨石にしつらえた湯口からほとばしる源泉を手ですくうと、しっかり硫黄のタマゴ臭がするから不思議です。
さてもうひとつ露天風呂のほうは城山源泉で、うやうやしく「源泉・城山2号」という表示がある。
こちらも熱めだが、お湯は澄んでいて、匂いもほとんどない。
肌あたりも一層すっきりとしていて、案外こちらのほうが長湯ができる。
お湯は内湯のほうが好みだったので、そちらに戻ったけれど、巨石に圧倒されて、どうにも落ち着かない。
といって眼を閉じていても、家族連れで騒がしいので、瞑想にふけることもままならず。
日曜日であることを考慮して、もう少し早い時刻に訪れるべきでした。
風呂あがりの温浴感はおだやかで、爽やかなさっぱり感。
身体のコリもとれる印象があり、いつもどおりいい湯だと感心する。
戸倉温泉、上山田温泉、どちらも大好きです。
日帰り温泉「湯の華銭湯 瑞祥 上山田本館」
026-275-4321 入浴料¥700-
長野県千曲市上山田温泉2-18-8