1.第2次世界大戦後の新世界秩序をにらんだルーズベルト大統領は、ソ連と中国 を大国と位置付け、敵国日本の犠牲において、千島をソ連に、沖縄を中国に与 えようとした。蒋介石が辞退したのに対して、スターリンは千島を要求し、北 方領土は日ソ間の溶けない氷塊となった。
領土問題
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領土問題はルーズベルト大統領の戦後構想が起源
この記事は信頼できる情報誌等から抜粋したものです。
2.この氷塊を溶かすのは容易ではない。
 かって冷戦終結でソ連が崩壊した際、中国その他との間で幾つもの領土紛争を 解決した。
3.その解決結果は、いずれも中間線で痛み分けとした。
 戦争により領土を取り戻すことが困難になった今、これ以外に解決の道はないだ ろう。日本は千島四島返還に固執したため、機会をつかみ損ねた。領土問題の起 源が米国の戦略であったとしても、今やどう対処していくかは日本の問題だ。
4.中国が経済だけではなく軍事的にも占領し、世界のパワーバランスを急速に変 えようとしている。今や中国が恐れを抱くのは米国の軍事力だけだ。
5.米国との連携を通じて中国が理性的な行動をとるよう諌(いさ)める(抑え止 める)しかない。
6.仮に中国が思わぬ行動に出た際に、対処できるように防衛力を整備することが まずは必要だ。専守防衛力を先島諸島に整備することが肝要だ。
7.日本が自国の領土を自ら守る強い意志がなければ米国は手助けはしない。
 そうした自浄努力もなしに領土問題をいたずらにプレイアップさせるなどは、 愚かにも氷塊(かい)を大きくし自ら凍死しそうになっているようなものだ。
8.ブーチン大統領のロシアとは協力関係を強化する中で氷塊を溶かす試みをする べきだ。日本が実効支配している尖閣については実効性のある防衛能力を高め ながら日米同盟を深化し、一方で相互利益を地道に積み上げていければ、21 世紀の日本は滅びずに済むだろう。
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