歴史国際協定歪曲否定

                     寺岡 誠

 

日韓正常化四十年記念「日韓友情年2005」両国の友好関係を深める事業として一月二十五日、東京都渋谷区の国立代々木競技場で開催、更に同夜、都内のホテルにて小泉首相と町村信孝外相らが出席して開幕レセプションが行われた。

又、本年内には200を越える記念行事が日韓双方で予定されているが、今回三月一日の「独立運動記念式典」の櫨武鉉韓国大統領の発言は、歴史の歪曲と六五年に締結した「日韓正常化条約」の否定で有り、明らかに国際協定(信義)への冒涜で有る。

発言内容は韓国政府の代表とは思え無い程の市民レベルの内容で「韓国被害者保障の補完を目指す韓国政府の立場として日本に対し「過去の真相究明をして謝罪と反省し、賠償する事が有れば賠償し、その後に和解すべきだ」と述べた。

更に「日本も人類社会の普遍的倫理、隣人間の信頼の問題意識を持って、積極的な姿勢を見せなければならない」とも語った。

しかし乍、戦争及び国策等は国の行為で有って、解決手段は国対国が国際ルールで有る。

六五年の日韓条約に於いて当時の朴正熙元大統領が植民地(保護)時代の請求権を放棄して正常化交渉に調印し、両国の請求権問題は既に解決済み有る。

自国民への保障は韓国政府が日韓条約締結後、我が国より相応の損害賠償を受け取って承諾しており、自国民より不満が出るのは韓国政府の賠償金横領と無策に依るもので有る。

又、我が国日本政府は、九五年に「痛切な反省と心からお詫び」と成る「村山談話」を表明しており、小渕恵三首相と金大中大統領の「首脳会談」では未来志向を合言葉に両首脳が「日韓共同宣言」で過去の歴史問題に区切りと清算を付ける事で確認をした。

これらの事実は、潘基文(パンギムン・外交交通商省)が、二日「櫨武鉉大統領」の一日の演説に対し「日本政府は過去に何度も謝罪をしている。」と証言

つまり、今回の櫨武鉉大統領の真意は自己の支持率低下に歯止めを掛ける事と同時に政治不信を日本側へ向ける為「独立記念日」に全く関係の無い「靖国神社・教科書及び慰安婦問題」を執拗に取り上げ、更に国際条約に依り解決済みで有る「個人賠償請求問題」をあえて掘り起こし、国民感情の刺激と反日姿勢を強調する事で大統領への支持及び求心力の回復を企むと同時に、今回「核保有宣言」をした同胞民族「北朝鮮」へも配慮し、過去の朝鮮人日本徴用と日本人拉致問題を同様の苦しみと例える等、全く以って国際社会に逆行する政治的無責任な韓国民向けのパフォーマンス発言で有る

靖国や教科書問題は明らかに我が国への内政干渉で有り、更に慰安婦問題は日本のマスコミが従軍等と強調してデッチ上げ問題化したもので、それを韓国及び中国が我が国への政治的な駆引きとし、毎年執拗に難癖を付けているだけに過ぎない。

韓国が我が国の教科書問題を取り上げるならば、自国の教育は反日教育一辺倒で、更に歴史館と称して伝承された言葉だけを鵜呑みに実話の如く、残虐非道な人形を作成展示して、ことさら反日感情を煽り洗脳する等、本年を「日韓友好年」と呼ぶには程遠い反日教育を半世紀に亘って自国民へ繰り返し行っているではないか!

心改め反省すべきは韓国政府で有り、日本が西欧諸国より奴隷化されていた朝鮮民族を亜細亜の同胞として命懸けで開放し、膨大な税金資金を注ぎ込んで我が国日本と同様に近代化と教育を行った歴史的事実に依り、現在の韓国が在る事を忘れてはいないだろうか?

日韓国交正常化四十周年を向かえ、今「韓国」が成すべき事は歴史捏造歪曲せず、真摯に恩義に対する我が国への感謝を表明し、更に強奪した「竹島」の即時返還で有る。