秩父往還・秋の彩りを愉しむ
2009年10月30日(金) 快晴 気温16〜18度
 
 先日、海洋生命学者の著書を読みました。
 回遊生物の研究をする際に、江戸時代前期の俳人・松尾芭蕉には、動物行動学のヒントがあるそうです。
 むかし芭蕉が呑気に、下町の長屋でご隠居暮らしをしていたところ‥ 
 「片雲の風に誘われて」→(芭蕉そわそわ)→「漂泊の思い止まず‥」。
 また「道祖神の招きに会いて」→(芭蕉そわそわ)→「取るものも手に付かず‥」
                               (@松尾芭蕉著「奥の細道」序文)
 つまりそよ風や空の雲の変化が人の心をそわそわさせて、旅に駆り立てるというか誘い出すもので、それは回遊生物が回遊を始めるきっかけも同じだと。
 ともあれ芭蕉は、1689年に駆り立てられるように東北に旅立って、これが「奥の細道」の執筆へとつながるそうです。
 僕も秋の澄んだ空気に誘われて、旅に出ちゃいました‥。  
 自宅を7:00に出発し、中央高速を勝沼I Cで下りると、フルーツライン(東山広域農道)を北上します。→
 このフルーツラインは、葡萄畑が広がる丘の斜面を走る快走路。
 いつもここは帰路に通るのですが、この日は往路。
 見わたす盆地のすみずみまで朝陽が照らし出す、午前中のフルーツラインもいいものです。
 収穫の終わった葡萄畑が、渋い色合いで、丘を覆っていました。
 フルーツラインから国道140号線(秩父往還)に登ってゆくと、周囲の山々の紅葉が目だってきます。
←国道から、谷をへだてた対岸の紅葉。
 
 甲州がこれだけ紅葉していれば、この先の埼玉県側も見頃でしょう。
 6月に訪れた奥秩父の中津川渓谷(中津峡)は、単車に乗ったままで紅葉が眺められるはずです。
 楽しみです。
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