春爛漫の伊豆で出合った
七不思議
2011年4月14日(木) 快晴 現地気温20度
いままでに探訪した伊豆の七不思議は4つ。
大瀬崎の神池(08年5月)、石廊崎権現の帆柱(09年5月)、修善寺の独鈷の湯(10年5月)、函南のこだま石(同左)。
今回は、河津の酒精進・鳥精進であります。
7:20に自宅を発つと、厚木IC、小田原厚木道路と経て、1時間後には真鶴道路の石橋ICに到着。(→)
この日は出がけに急きょ春秋ものの革ジャンに着替えてきたのですが、これが大正解。
風もなく、陽射しがたっぷりで暖かい。
東海岸を相模灘沿いに南下します。
沿道は葉桜と新芽の織り成す色彩に埋め尽くされて、その綺麗さったらない!
春爛漫とはこのことですね。
桃源郷を思わせる素晴らしさでした。(↓)
さてここで河津の酒精進・鳥精進をおさらいしておきましょう‥
昔、杉鉾別命(すぎほこわけのみこと)という若い神が、河津の里を治めることになった。命は優しい心の持ち主で、里人にはもちろん、群れ遊ぶ小鳥たちにさえも深い哀れみをかけてやっていた。
ある朝、小鳥たちから「天城の山中の古池に住む大蛇が、里に下りてきては小鳥の仲間を片っ端から食い殺す」という話を聞き、その退治を約束する。さっそく大蛇がいるという草叢に分け入っていくが、そこで妖しいまでに美しい女人に出会い、誘われるままにうま酒を我を忘れて飲み、酔いつぶれてしまう。
焼けつくような熱さに命が目を覚ますと、辺りは一面の火の海、その中で大蛇が姿を現すが、命は見事大蛇を退治する。
しかし、火勢は命の身辺に迫り、もはやこれまでと覚悟を決めた時、真上に一群の黒雲が覆い被さったかと思うと篠つく雨。度重なる豪雨にさしもの猛火も鎮火する。命が呆然と見上げると、それは雲ではなく小鳥の大群で、命の危機を知った小鳥たちが、天城山中の仲間を総動員して河津川から水を含んでは猛火の上に吐き出して、あの猛り狂った猛火を消し止めたのだ。
以来、命が深酒のために難に遭い、そして小鳥のために救われた日を12月17日と定め、5日間を精進の日とした。
河津の来宮(きのみや)神社の氏子は、今でもこの5日間は酒を飲まない、鳥類はもちろん卵すら食べないという掟を守っているそうな。 めでたしめでたし‥
これって‥
七不思議というよりも、おとぎ話というか、民話ですよね。
民話としては微笑ましい、好感のもてるお話しだとは思うけれど。
と、そんなことを考えているうちに、川奈に到着。
ここからは国道135号線から県道109号線へと分け入っていきます。
メインルートから枝分かれする県道109号線は交通量も少なく、海を臨みながら、漁村や別荘地をつないでゆきます。
僕のお気に入りのルートです。
葉桜のトンネルも綺麗。(→)