立ち寄り湯を出たあとは、こんどは国道で矢筈トンネルまで戻ります。
渓谷の山肌は、ヒスイ色がかった青白い色。
同じ色の岩がごろごろしている上村川に沿って、道はくねってゆきます。
この国道は面白いBack-Roadで、幅が広い直線道路が続いたと思うと、交互通行のトンネルが現れたりします。
しばらくすると、トンネルに戻りました。
ロビーの吹き抜けが、これまた立派。
檜の丸太がトラス状に組まれていて、なにかのパビリオンみたいです。
案内係のロビーレディさんまで立っています。
彼女のわきを、ダボシャツ・ステテコ姿の入浴客が歩いているのが可笑しかったけれど。
お風呂は、大浴場、露天風呂、打たせ湯、ジェットバス、サウナと何でもあって、どれも檜と石とがふんだんに使われています。
お湯自体も意外に良かった。
泉質はナトリウム-カルシウム塩化物泉。
無色透明のお湯は、かなり熱めです。
風呂上りはなんとなく肌が浄化されたような、さっぱりした感触があります。
配置図のミスは失笑ものですが、設備が素晴らしく、快適な温泉でした。
下栗の里を発つと、さらにくねくねした山道を下って、ようやく国道152号線(秋葉街道)に合流。
国道を南に行くと、和田宿という古い宿場町に入ります。
下栗の里の金比羅さまを持ってきた和田宿というのは、ここなんですね。
地図をみるとここから静岡県浜松市との県境は20分ほどですが、特に“見どころ”はないようですので、和田宿の立ち寄り温泉に行くことにしました。
「南アルプス遠山温泉郷・かぐらの湯」入浴料¥600-
長野県飯田市南信濃和田456 0260-34-1085
場所は国道沿い、道の駅・遠山郷の敷地内です。
立派な建物からは、緑茶の香り(注;ここは赤石茶という茶の生産地です)が勢いよく放出されています。
なかに入ると、畳一畳はある檜の一枚板を彫った、立派な配置図が出迎えてくれます。
配置図の下に、なにか貼り紙がしてありますね‥
「これは左右が逆になっています」
‥なんということだ!(笑)