2013年9月20日(金)
晴天 現地気温26度
この6月26日、富士山は「富士山/信仰の対象と芸術の源泉」として、世界文化遺産としてユネスコに登録されました。
この霊峰は、富士講にみる山岳信仰や、北斎や広重にみる美術モチーフ、いずれをとっても文化遺産にふさわしい。
久しぶりの知己とのツーリングでここを選んだのも、当然の成り行きだったのかもしれません。
朝の8:00に、横浜でかえるさん(X-Eleven)、しょこさん(CB400)と合流すると、東名を西進。
御殿場からは県道23号線・富士山スカイラインで、その南麓を登ってゆきます。
正面に富士山を臨む直線道路。
富士山と対峙するという、この手応えったらない!
他のルートでは味わえない、独特の満足感です。
10:00 富士山スカイラインの水ヶ塚PAに到着(→)
北斎の赤富士
最高地点 2,380m
あっ…北斎の赤富士!
見るなり、そう思いました。
そう、あの葛飾北斎の「凱風快晴」に描かれた赤い富士山です。
まるでお汁粉のような、その不思議な色あい。
実際にはもっと赤みが強くて、ほんとうに赤富士を連想させるものでした。
気温は19度で、無風。
パンチング革ジャンには防風インナーを仕込み、革パンの下には厚めのスポーツインナーを穿いてちょうど快適。
でもここからは富士山スカイラインの周遊区間を離れて、登山区間。
迷わずにネックウォーマーを装着。
準備は万端とばかりに、かえるさんに一枚撮ってもらいました。
うしろは今の愛機NC700Xと、昔の愛機と同じ、かえるさんのX-Eleven。
X-Elevenは、13年前のビッグマシンとは思えないほど車体がヤレていない。
当時HONDAの浜松工場で、選りすぐられた熟練工が製作したということですが、高性能のみならず、その耐久性も見事なものです。
僕を先頭にして、富士山スカイラインの登山区間を登り始めます。(→)
登山区間の起点は富士山の二合目にあたりますが、その二合目ですでに標高1,460mなのである。
ぐんぐん近づいてゆく富士山。
そして、ただひたすらに標高をかせいでゆくワインディング・ロードです。
ガイドブックによれば、この登山区間は約12km。
そして目指す新五合目は、標高2,400m。
つまり12kmで、1,000mの標高差を駆け上るわけです。
そんなわけで、道は勾配がきついヘアピンカーヴになってゆきます。
クラッチレスの愛機はドライヴモードのまま。
カーヴ手前で減速しないまま足でギアを2つ落として、4速から2速。
そしてカーヴをすぎて、足で1つギアをあげて3速で脱出。
この繰り返し。
あとは、すべて車両の考え方(走り方)に任せて登りました。
これでまったく問題なかったですが、発見だったのは人間のクラッチワークのほうが微妙なところで上手です。
足でギアを2つ落とすシーンでも、速度が速いままだと、一瞬、車両が考える“間”があります。