カジカガエル鳴く名湯 (前編・那須)
2014年6月3日(火) 霧のち晴れ 現地気温24度
天気が西日本から崩れて、順々に梅雨入りになっているときに取得できた二連休。
那須と南会津にある二つの名湯を訪れることにした。
6:45にうす曇りの横浜を出発。
東北道を那須ICでおりて、10:40には那須高原の「道の駅・友愛の森」に到着。
那須高原は霧が立ち込めて、ぼんやりとした景色。
気温は22度。
夏のパンチング革ジャンのままだと身体が冷えるので、こういうとき用のウィンドストッパーを下に着込む。
このウィンドストッパーが活躍するのは、3年ぶり。
けさ天気予報を見て、バッグに突っ込んでおいた物だ。
しかし、我ながらいろいろな快適ギアを携行しているものである。
支度を整えると、道の駅を出発。
県道30号線で少し塩原側に出て、戸田という名前の交差点で、R369に曲がる。
R369は那珂川に沿って、くねりながら塩那の山を登ってゆく。(右)
温泉を訪れるまえに寄り道したいワインディング・ロードがあるのだが、それはこのR369ではない。
山あいの温泉街を通過する。
板室温泉というらしい。
あった。
R266、「中塩原板室那須線」(左)
これが目的のワインディング・ロードだ。
このR266は、幻に終わった観光道路、「塩那スカイライン」の成れの果て。
塩原に現存する5km区間と、これから走る板室から那須岳までの15km区間、そして中間で両者をつなぐ30kmに及ぶ山岳区間を合せた遠大な計画でした。
しかし塩那スカイラインは、財政難と自然保護を理由に、建設を中止。
特徴的な山岳区間だけを閉鎖して、現在に至っています。
幻の観光道路…
いい響きですね。
何となく冒険心を掻き立てられてしまいます。
では塩那スカイラインの片鱗を探しに行きましょう! っとアクセルグリップを開けたところで、下調べをしていたお食事処が現れました。
時刻も11:30だし、まずは腹ごなしに変更。
「手打ち蕎麦・柏屋」 0287-69-0244
栃木県那須塩原市板室599-5
お店はカーヴを抜けた先の、見晴らしのいい南向きの緩斜面。
R266に面した建物じたいこの古民家しかありませんので、すぐに分かりました。
玄関のノレンの右手にはガラス張りの小部屋があって、若いご主人がソバを打っています。
店内は高い天井に梁が通してあって、窓が大きくて明るい。
またたいへん清潔感があります。
席は、コの字型に広がる座敷と、椅子席が4卓。
別荘地の逗留客がひいきにするお店に共通した、しゃれた雰囲気のなかにも落ち着ける空間です。
毛筆のお品書きを見ると、「当店は石臼・自家製粉」の文字。
価格は全体に高めですが、平日にもかかわらずお客さんは多く、繁盛しています。
蕎麦と丼ものとどちらにするか迷いましたが、朝が早くて腹ペコだったので、丼ものをセレクトしました。