新緑の中を進みます。
ときおり現れる施設は立ち寄り温泉だけ。
スクラップ置場や焼却場の類も見かけない快走路。
険しくもなく、でも退屈でもない、至福のワインディング・ロードが続きます。
やがて背嶺峠(1,130m)のトンネルで片品村側へ抜けると、空気が一変します。
さらに涼しくなって、18度。
空気自体もいっそう澄んでというか、キリッとした感じです。
あとは坂を下って、あたりは里山に(左)
左右の田圃は、田植えが終わった直後でした。
集落も現れ始めて、やがて国道120号線に出ます。
吹割の滝のある一帯を、ぐるりと周遊したことになります。
県道64号線は総延長たったの20kmですが、ライダーには理想的なBack-Roadでした。
ライダーの評価でも「なかなか味わい深い山道」とか「沼田に出るときも国道ではなく積極的にこちらを選ぶ」とファンが多い道ですが、それも納得がいきます。
さて国道120号線で、次の目的地に向かいます。
国道では再び強風に悩まされますが、すぐに「道の駅・白沢」に到着。
ここに併設されている「望郷の湯」が目的地。
温泉マニアにも普通の人にも評判が良く、一度は入りたいと思っていた温泉です。
ここで話はちょっと横道にそれまして、河岸段丘という名前を聞いたことがあるでしょうか。
中学の社会の教科書を、思い出してください。
河岸段丘(River-Terrace)は河川の浸食力と地層の変化が繰り返されることによって、谷底平野と崖とが交互にできる階段状の地形。
全国的には、沼田や新潟の津南の河岸段丘が有名。
ここ沼田は真田信之が段丘の上に城下町を作り、JRが川底に駅を作ったために、特に街中の段差が多いと言われています。
「望郷の湯」も段丘崖の上にあって、赤城山を正面に、谷底の田圃を見下ろす景勝地です。
建物はフロント(右)を中心に、崖にそって休憩棟、浴場棟、レストラン棟が広がっています。
アジアンリゾート風の意匠が印象的。