仁成館って、信州屈指の絶景露天風呂として、これからも語り継がれる伝承となるのか?
 うわぁ、これは絶景です!
 さっきの駐車場より露天風呂のほうが角度が良く、山裾の奥まで見通せます。
 素っ裸で、思わず深呼吸。
 さて温泉はというと、奥の岩風呂にちょろちょろと源泉が流し込まれて、熱めで42度くらい。
 そこからオーバーフローして流し込まれる手前の岩風呂はぬるめで、39度くらいでしょうか?
 もちろん源泉かけ流しですが、とにかくお湯が新鮮ですね。
 おかみさんの「うちのお湯は毛穴が開いて老廃物が出てゆく感じよ」と言うとおりの浴感。
 泉質はナトリウム・カルシウム−硫酸塩・塩化物泉で、わずかに金気匂がある。
 身体が熱くなって岩風呂から出てしまうが、しばらくするとまたお湯が恋しくなる、そんな温泉です。
 おかみさんにお話しを伺うと、ご主人が亡くなったあと後継者探しをしたものの、ご親戚が引き継ぐ話もとん挫。
 「私も持病があるから、元気の出ない日は立ち寄り湯もお断りしているし。私の代でお終いですね」とのこと。
 “あの絶景は素晴らしかった”と伝承になってしまうかもしれませんが、語り継がれる価値のある絶景温泉でした。
 さて和山温泉を発つと、もと来た道を戻ります。
 一つ戻った集落にあるのが、上野原温泉。
 温泉兼お食事処「のよさの里」にお世話になります。
 武家屋敷を思わせる、黒光りした立派な建物。
 調べてみると、30年ほど前に観光施設として作ったもののようです。
 おねえさんに露天風呂の混雑状況を訊ねると「前のお客さんが居ますが、そろそろ陽の角度が変わって鳥甲山がきれいに見えなくなるので、お風呂が先のほうが良いと思います」とのこと。
 腹ぺこだったものの、お説に従う。
 脱衣所で革ジャン革パンを脱いでいたら、先客の団体さんが出て行って、露天風呂は貸し切り状態に。
「のよさの里」 入浴料;500-
0257-67-2345
長野県下水内郡栄村
大字堺18020-49
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