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2004年8月29日
日私小連講演記録2 水谷恒雄氏講演

2003年日本ホビーショー 文部科学大臣賞受賞記念講演
「“作る”ことから観察力を養う」
講師 水谷恒雄先生(清泉小学校)

 
 
 
 
 
 
先生は、ペーパークラフトで主に動植物を作っておられ、「作って遊ぼうペーパー工作」(ブテイック社)という本も出されている。
理科の授業とぺーパークラフト、一見全く違うもののようだが、同時に扱うことによって、子ども達が生き物にも手作りにも興味を示すようになるということであった。
そもそも水谷先生がペーパークラフトを始められたきっかけは、理科室に来るたびに子ども達にとって何か楽しみがあるように工夫できないかということからだった。
 理科の授業では、動植物を扱う単元も多く、どの学校でも虫嫌いの児童も少なくなく、そのような虫嫌いで触れないといっていた児童もペーパークラフトを触って戯れているうちに抵抗がなくなるということだった。
5年生で行われる「魚の誕生」の学習では、ぺーパークラフトでメダカを作らせ、しりびれを工夫して作ることによって雌雄の判別が確実になる。むなびれも絵で描き表すだけより作って貼り付けることによって、位置や枚数が明確になり、学習の理解がより深まる。また、実際に作ることによって、動植物の体のつくりをより深く知ろうとして、観察し、調べたりするようになる。例えば、トンボの足のつく位置、広がり、羽の模様など、実物により近づけようとすればするほど図鑑ではなく、実物を見るのが一番ということになる。その為に子ども達の観察意欲をかき立てることができるということであった。
とかく観察となると絵を描かせることが多い中、新たなる一石を投じてくださるお話だった。
 後半は、実際にぺーパークラフトでハイビスカスの花を作った。細かい作業に戸惑いながらも皆さん真剣に取り組み、1時間もたたないうちに机の上にはたくさんのハイビスカスの赤い花が咲き乱れていた。

 

Posted by okada at 17:55


日私小連講演記録1 鷲山龍太郎氏

豊かな自然への理解を育てる地学教育の創造
講師 

横浜市立新治養護学校
副校長
科学技術振興機構(JST)登録 
サイエンスレンジャー 

  鷲山龍太郎先生
 
 
 
 
 
今日、日本社会において、科学的常識に乏しい大人が増えていると言われている。算数や国語はできるが、理科は不得意とする、この現状の背景には、「学校で習ったことをほとんど忘れている。」「疑問を追及しようとしない。」「実物に触れようとしない。」このような状況がある。だとしたら、理科教育における「学力」とはどのようなものなのか。市販のテストで高得点を取らせることなのか。また高得点を取ることで、確かな学力が付いたと言えるのだろうか。科学的な基礎基本のついた大人象を考えてみると、次のような3点が言える。「学校で学んだことを応用して仕事や私生活を豊かにしている。」「自然についての疑問を追及しながら生涯にわたって科学的知識を深めている。」「実物に触れたり、体験をしたりすることを好む。」そのように考えると、ただテストで結果を出すことが、確かな学力を身につけさせることにはならない。理科において「学力」をつける、つまり「わかる」とはどういうことなのかと考えたときに、いくつかの要素がある。教科書の要約を黒板に書きなぐり、テストに結果を出すことは、『法則・論理として導き出したり、当てはめたりしてわかる』『ストーリーや言葉としてわかる』という要素を追求しているが、そこにとどまったものとなる。自然認識における本質的で重要な要素にとして、『立体的構造や目に見えないものをモデル化してわかる』『映像、イメージとしてわかる』『実際に触れてやってみてわかる』などがある。真に自然を『わかる』ことをもとめて、自然認識や授業展開について考えてみる。
 「毎日見ている地球の姿をどれほど説明できますか?」と質問して答えられる大人は少ない。なぜかこれは学校で習わずに大人になってしまうのが、現在の理科教育で、「地学教育」が不十分な部分である。『法則・論理として導き出したり、当てはめたりしてわかる』ことはできても、『実際に触れてやってみてわかる』ことを通してこれらを学べないのが現状である。
 例えば空気の重さなどは、感じることが中々できないが、大きな風船に空気を入れて、振り回してみると、遠心力によって、その重さを体験することができる。
 少量のスキムミルクを溶かした水に光を当てると、手前は青く、奥は赤く光る。青空と夕日の関係が太陽の距離に関係していることがわかる。
 水で濡れたペットボトルに栓をしたまま空気を入れていくと、圧力によってどんどん熱くなり水は水蒸気に変わる。ある程度の圧力をかけた後、栓を素早く取ると、急激に圧力が低くなり、温度も下がり、水蒸気だった水は、水の細かい粒に変わり雲のように見える。これにより、低気圧や高気圧などの説明もでき、雲のでき方も見せることができる。
 電球の明かりを背にして透明のビー玉を、目線にあわせて高く上げる。そして中を覗き込むとそこには虹が現れる。このように実験し体験できるものも多くある。
 小学校理科教育における地学分野の単元として「土地のつくりと変化」がある。この単元では、限られた実験だけでは説明がつかないので、『立体的構造や目に見えないものをモデル化してわかる』『映像、イメージとしてわかる』といった理解もあわせて授業を展開する。そこで今回は、CGにより作成した、火山噴火のメカニズムの説明や、三宅島査察の際の画像や、実際の地層の画像などを見せ、火山活動における地層生成について説明した。そして最後に実際の火山活動を再現するモデルを子どもに体験させる。模造紙に地元横浜から箱根や丹沢に渡る広範囲の地図を描き、その上に関東ローム層から取った土を細かく砕き、火山としてフィルムケースに入れてセットする。そこへ空気を送り込み爆発させる。そのとき偏西風としてうちわで風を吹かせると、土は風で飛ばされ広範囲に広がるさまが見られる。子ども達が自分たちの住む広大な土地が、火山噴火によってどのように作られてきたかを「わかる」ための大きな手助けとなる。

 理学博士の岡重文先生は次のように語っている。「地学とは多分に空想の産物なのです。」「地層の1m先、ましてや1km先は空想で地質図を作っているのです。」「新しい事実が出ると先輩の学説をエイヤエイヤと切っていくのが楽しいのです。」自然認識は多面的なものであり、一人一人が経験と思考を通して構築していくものである。言語的なとらえ以上に、時間的・空間的に見えない部分をモデル化し、それをとらえる力が核になっているのではないだろうか。モデル化してとらえる力を育てるには、十分な直接体験をもとに、見えない部分を自分なりに描いていく訓練や、抵抗無くそれができる支援が必要である。地学教育の充実は、今見ている郷土の風景の背後にある科学的な意味を、自分なりにモデルを作ることによって考え続ける力を育てるために重要なのである。
 

Posted by okada at 17:48


2004年8月22日
宮ケ瀬フィールドワーク速報


宮ケ瀬はかつて炭焼きで生計を立てていた人が多かったです。このおじいちゃまもそのひとり。実際に窯を前に炭の作り方、苦労話などを楽しく語ってくれました。炭焼きで農林大臣賞を受賞されたこともある達人です。
(清川村リバーランドにて)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
早朝5時からのバードウォッチング会。バードウォッチングと言えば染谷先生。楽しいガイドで、いくつもの野鳥を見せて頂くことができました。(宮ケ瀬早戸川林道にて)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
トレイルを歩きながらの植物観察会は、多少アップダウンのあるコースでした。樹齢200年以上に及ぶモミの木は大変太かったです。他にもシカの生息域を特徴づける、サンショ、クロモジ、アブラチャン、ミヤマキシミ、などがたくさんありました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
他にも丹沢の地形講座、夜には星座観察など、盛りだくさんの2日間でした。
熱心な先生方がゆえ、時間不足となり、最後は駆け足での植物観察と下山と相成りました。ダム見学も可能なら実施したいと考えていましたが、そのような事情でできませんでした。時間読みの甘さを反省しております。
多くのご参加、本当にありがとうございました。

Posted by okada at 20:52


大会終了御礼

日私小連全国大会理科部会が終了しました。
たくさんの充実した研究発表や講演で盛りだくさんの大会でした。
すばらしい研修の時を持つことができたと思います。
運営上の行き届かぬ点も多々ありましたが、みなさんの協力で予定通り日程を消化することができました。ありがとうございました。
 
フィールドワークでは、丹沢の地形、炭焼き、植物観察、バードウォッチングなどを楽しむことができました。こちらもわずか2日間にたくさんの内容でした。
やはりどうしても時間不足の観察となってしまい、失礼やご迷惑をおかけした部分もあり反省しております。
全国遠いところからたくさんの先生方の参加があり感謝しております
 
講演やフィールドワークの報告は順次アップロードしていきます。

Posted by okada at 17:29


2004年8月19日
ちょっとした体験を理科の授業にとり入れる試み(6)

■タイトル ちょっとした体験を理科の授業にとり入れる試み(6)
発表者:(学校名)松澤 一仁 (聖心) 
(メールアドレス)
matuzawa@tky-sacred-heart.ed.jp
  理科部会の研究主題は「おもしろい授業をつくる」となっています。昨年以降、子どもたちが体験や実験を通しておもしろそうであった理科の授業の紹介をさせていただきました。内容は、4年生・自作エアークッションはいい気持ち ・電子メロディーはよくなるよ ・「星座火消し」を使った星の動き・ハンガーを使った水の蒸発 ・千円札は燃えないよ(アルコール) 5年生・毎日気温湿度クイズ ・真上から光が当たると温かい ・衝撃体験 ・おいしい上皿天秤 ・雑草を使った日光のはたらき 6年生・しゃぼん玉を使った気体の重さ ・ゴム風船を使った肺胞の仕組み ・紫いもの色素とり ・臼歯のはたらき ・しそご飯、炭酸水作り  以上のものを発表させていただきました。

Posted by okada at 17:10


三浦半島を題材とした体験学習

■三浦半島を題材とした体験学習
発表者:萩野友紀 (聖ヨゼフ学園小学校)
shou-kyoumu@st-joseph.ac.jp
 
 約30年前の真鶴臨海学習からはじまり、聖ヨゼフ学園では生命(いのち)の学習を大切にしてきた。今回は、三浦半島の小網代湾・小網代の森、城ヶ島、観音崎の3ヶ所を題材に、生き物と触れる3泊4日の体験学習を行った。森と川と海がなければ子孫を増やせないアカテガニの放仔(ほうし=幼生を海に放すこと)を目の当たりにしたり、チゴガニの求愛ダンス、広葉樹の深い森の散策、磯の生き物の観察を通し、児童に自然を愛でる気持ちが芽生えた。
 聴講してくださった先生からは、環境学習への重要な足がかりだという意見や多くの励ましをいただきました。

 

Posted by okada at 17:10


子どもの興味を引く生物分野の学習 〜身近に感じることを大切に〜

■子どもの興味を引く生物分野の学習 〜身近に感じることを大切に〜
 
発表者:(学校名)谷垣 征和(須磨浦小学校) 
(メールアドレス)
3つの実践についての発表です。一つ目は、ナミアゲハに始まる合計8種類のアゲハを教室で育てたこと。
教室の窓から「さようなら。」と言う子どもたちの笑顔に「これだ。」と感じた私が、それからいろいろなアゲハの幼虫や卵を探し求めた
体験談と、そこからわかったことについての報告です。
二つ目は、学校に野鳥を呼ぶために餌台(バードフィーダー)を作ったことと、その結果の報告。
三つ目は、オオムラサキを育てるにあたっての、人との出会いと子どもたちの活動の様子を発表させていただきました。

Posted by okada at 17:05


タナゴを人工授精で増やす

■タナゴを人工授精で増やす
発表者:河合武臣 (OB)
タナゴ類は、二枚貝に産卵して、貝の中で仔魚が育って外に出てくる。タナゴと二枚貝の関係はとても面白く、飼育観察教材として価値は高いものと考えている。タナゴも二枚貝も生息環境の悪化で生域を狭めている。今回二枚貝なしで、タナゴを増やす人工授精に挑戦し、失敗を重ねながらも50匹くらいの稚魚を育てることに成功した。その経過を紹介した。

Posted by okada at 17:03


楽しいものづくり

■楽しいものづくり
発表者:八尾野幸代子(百合学院)宮下尚也(甲南)天井比呂(雲雀丘学園)
八尾野…折り紙・どっこいしょ、折り紙・トンコロリン、吹き上げパイプ
宮下…ハガキでできるヒコーキ、折り紙ヒコーキ
天井…ホログラムごま、樹脂でアクセサリー、ゴムづくり
いずれも安価で簡単で失敗のないものづくりである。
ワークショップ形式で行い、先生方にそれぞれのコーナーでものづくりを楽しんでいただいた。

Posted by okada at 17:00


6年 光合成の材料である二酸化炭素を確認させる実験提案

■6年 光合成の材料である二酸化炭素を確認させる実験提案
発表者:川崎 秀夫(学校名 国立音楽大学小学校)
光合成の材料である二酸化炭素をいかに子どものレベルで理解させるかのねらいで実験提案をした。
議論の集中したのは、酸素と二酸化炭素をまぜた試験水より呼気を通気した試験水のほうがよくヨウ素液の色の変化がはっきりでて、光合成がよく行われたことが分かる。このことは、何をしめいているのか。普通だと同じ結果がでてもおかしくないはずだ。このような意見、疑問がでて、終始した。今後の教材研究で、今回の授業実験の提案をよりわかりやすいものするということで終わった。 

Posted by okada at 16:57


Fast Plantsを使った植物栽培のプログラム
■Fast Plantsを使った植物栽培のプログラム
発表者:大河内 浩樹(聖徳学園小学校)
okochi@shotoku.com
米国で生物教育教材として開発された約1ヶ月で種をつくるFast Plantsという植物と、その栽培方法及び実際に3年生の学級活動として取り組んだ栽培結果について報告しました。
ライフサイクルが極端に短いことを利用すれば様々な教材としての活用方法があるので、多くの先生方にも活用して頂き、情報交換できればと考えたからです。
しかし、先生方からは、教材としての活用以前に、人工的に開発された植物の自然環境への影響の方に関心のあるご意見が多く、新たな生物教材を導入するにあたっての自然環境への影響を十分に配慮する重要性と、
それが環境教育の良い機会にもなり得ることをご指摘頂きました。
Posted by okada at 16:17


ブロックを使ったふりこの授業

■ブロックを使ったふりこの授業
 
発表者:光清 美枝(雲雀丘学園小学校)
m-miyake@hibari.ed.jp
ブランコを使ったいろいろな実験を子どもたちに見せることで、ふりこの長さについて、しっかり理解してもらうことを考えました。
 ブランコ自体をブロックにして、上にのせるおもりもブロックにした実験装置を作りました。おもりの条件をブロックのため変えやすく、実験結果もはっきり出ます。そのため子どもたちにこれを利用して「ふりこの長さ」について理解させるには有効でした。

Posted by okada at 15:39


「電波についての学習」を考える

■「電波についての学習」を考える
発表者:河合幸仁 (国立学園小学校)
kawaai@kunigaku.ed.jp
 身近に利用されている電波について基礎的な認識を持つことは、現代の生活をよりよく送るにあたっ

て必要なことと考え、わずか2時間であるが単元を設定した。内容は以下のようである。
@ 電波の発見の歴史をたどり、電磁石で学習した電気と磁気の研究が電波を発見させたことを知る。

ラジオを使って乾電池による電気火花が電波を出していることを体感する。
A マルコーニの実験を紹介し、モールス信号による無線電信の仕組みを知る。また電子レンジのよう

に、電波のエネルギーの利用と利用上の注意点について理解する。
 「鉱石ラジオを作る」「電磁波の一種(光の仲間)として捉えさせる」などのご意見をいただくこと

ができた。

Posted by okada at 15:37


ニワトリの卵と受精(動物の繁殖)

■ニワトリの卵と受精(動物の繁殖)
発表者:玉井 裕和 (近畿大学附属小学校)
tamai@fes.kindai.ac.jp
単にメダカの誕生や人の誕生の選択学習をさせるだけにとどまらないで、生物界全体を見通した『動物の繁殖』をとらえさせたい。
そのために、まず、タラコでは卵の数の多さに驚き、サケではオスの精子との受精を意識させる授業を展開した。
それらを受けたニワトリの卵の授業が続く。
陸上にあがったニワトリが、卵に殻と卵膜をつけて乾燥対策を持った故に、体外受精では子孫が残せないという矛盾を持った。
この矛盾に児童を対面させ、体内受精の出現の必然性を理解させることをねらった授業実践記録である。
その後、鳥類の子育てや、ほ乳類の生殖器官(子宮・胎盤・へその緒)や子育ても学習し、動物の繁殖の全体を統合する理解に導いていく。

 

Posted by okada at 15:33


チョウの単元における環境教育を導入した実践の試み

■チョウの単元における環境教育を導入した実践の試み
 発表者:松林 昭 (光華小学校) 
akira@mail.koka.ac.jp
 
チョウは、明治以来、小学校の理科で取り上げられてきた。時代間で比べると、近年のチョウの扱いは「幼虫の飼育による変態の学習」が中心で、チョウと人間、他の動物とのかかわり、学習や成虫の学習は殆ど扱われていないことに気づく。理科学習においても、環境教育の視点が大切であるという考えで、チョウの単元を展開するにあたり、上記の学習の視点に配慮した授業実践を報告し、その意義と今後の課題について考察した。

Posted by okada at 15:23


ゼブラフィッシュの教材化

■ゼブラフィッシュの教材化
発表者:桑原 正孝
kuwahara@homei.jwu.ac.jp
5年生の「動物の発生と成長」の内容で、メダカの卵の成長を観察するが、この卵の成長をもう少し、発生の概念や、生命の設計図、細胞の概念の導入まで踏み込んだカリキュラム開発と併せて考えて、適した教材を探した。
その際に見つけたのがゼブラフィッシュである。従来のメダカでは発生のしくみや、細胞によって体が作られていることを観察から導き出すには少し困難があった。ゼブラフィッシュでは受精卵から胞胚期までが2時間ほどで観察できる。メダカの卵の観察の後、もう一度体づくりの始まりを詳しく観察使用という流れで、ゼブラフィッシュを扱えれば、細胞の概念や発生のしくみ、生命の共通性までを見いだす統合的・発展的な学びになるといえる。今後、ご意見、アドバイス頂いたことを参考に実践研究を進めていきたい。

Posted by okada at 15:21


天気図から天気を読み取る活動の試み

■天気図から天気を読み取る活動の試み
発表者:岩田行弘(近畿大学附属小学校)
iwata@fes.kindai.ac.jp
物事を理由をつけて説明することができるようにするための実践。
毎時間授業内に天気予報のコーナーを設けて、子ども達にテレビのお天気お姉さんお兄さんの役をやってもらった。ただ晴れるとか雨が降るだけではなくて、天気図を使って高気圧や低気圧の動きからその日の天気を予報する。
半年間で子ども達は天気図を読みそこから天気を予測できるようになってきた。併せて天気以外の事柄についても理由を説明できるようになってきた。

Posted by okada at 14:02


天気教材のための実験

■天気教材のための実験
発表者:五十嵐 泰司(立教小学校)
igarashi@prss.rikkyo.ne.jp
 使い捨て注射器を利用した実験を紹介した。
 注射器に水滴を入れるだけでできる雲づくりの実験では、水滴で濡れた注射器の吹き出し口を指で押さえ、ピストンを押して空気を圧縮し、ピストンを押していた指をずらすことで、ピストンを急に放し、断熱膨張を実現して雲を作成する方法を試していただいた。
 また、注射器とビニルテープを使った真空ポンプ、100円ショップで買った器を使った減圧タンクなどを実際に作成してもらい、ラップフィルムを割る実験などを体験していただいた。

Posted by okada at 14:01


スーパービデオCDをご存知ですか

■スーパービデオCDをご存知ですか
発表者:大澤 知由(立教女学院小学校)
 今回はDVDビデオの一規格であるスーパービデオCD(SVCD)に関して、その特徴と実際の作り方、使い方を紹介させていただきました。一般的にはあまり知られていませんが、ビデオディスクの規格にはDVDビデオ、ビデオCD、スーパービデオCDの3つの規格があり、それらの規格を元のビデオ素材や使用目的によって使い分けられるのが理想で、先生方の教材作りの選択肢を広げる機会となったら幸いです。発表後には、この規格の将来性や互換性に関する質問をいただきました。

 

Posted by okada at 13:59


バードウォッチングと自然観察そして理科教育について

■バードウォッチングと自然観察そして理科教育について
氏名:染谷 優児(学習院初等科)
yuji.someya@gakushuin.ac.jp
内容:
 今回、平成17年度版小学校理科教科書について、野鳥に関する記述を調査した。その結果、各社とも
、4年生の生物教材として、身近な野鳥であるツバメを取り上げていることがわかった。ツバメ以外に、例えばヒヨドリ、メジロ、カルガモまで対象を広げる、観察カードを蓄積して1年を通してまとめる、生き物新聞としてまとめるなどの工夫も見られた。ただし、その解説方法や観察の対象としての扱いについてはかなりの違いが見られた。野鳥を使った教育方法については「まもろう鳥みどり自然,中央法規出版」を参照されたい。その他、「ツバメかんさつ全国ネットワーク」「アースウォッチ・ジャパン 教員フェローシップ」などの情報を提供した。

Posted by okada at 13:56


みょうばんの溶解度に関する一つの問題提起

■物の溶け方「みょうばんの溶解度」に関する一つの問題提起
  発表者:神奈川運営委員会
    代表 岡田 篤 
oka@mva.biglobe.ne.jp

 
ミョウバンの溶解度は、無水物として考える場合と、含水物として考える場合の2通りの数値データのグラフが問題集や参考書に登場する。
実験でミョウバンを扱う際は、含水塩として表されるグラフを使う必要がある。
しかし、問題集や参考書には、どちらのグラフなのかの表記がほとんどない。
実際に授業では溶解度を実験から求めることをほとんどしない小学校では、どちらの表からも計算で析出量は算出できる。
つまりはどちらのグラフを使っても机上ではほとんど混乱は生じてはいないと思われる。
それでも専門家からの指摘により、溶解度の計算や実験で扱う際には、含水塩の数値データを使うべきと指摘された。
その後多くの問題集を再調査した結果、やはり両者のデータが混在し、そして、溶解度や結晶析出量を求めさせていることを確認した。今後混乱を未然に防ぐため含水物のデータを使うことに統一すべきになるだろう。データ混在の事実、統一することの意義、実際上は含水物のデータを使うという点を認識されたい。

Posted by okada at 13:21


空飛ぶ教材

■空飛ぶ教材
発表者:瀧場 進(国本小学校)
takibacchi@hotmail.com
「子どもたちの心をとらえるのは熱気球や水ロケットなど、空を飛ぶ教材だ!」と言うことで今回は空を飛ぶ教材にこだわって発表させていただきました。
しかし、ダブルパラシュート水ロケット、養生シートを使った大型熱気球など、用意していたデモンストレーションは会場の都合であえなく断念。
かわりに、参加者の方々には三枚羽紙ブーメランを制作して頂き、部屋の中で飛ばして頂いた。
発表後、「こんな空飛ぶ教材もあるよ」と様々な先生方からご意見をいただきました。
次回、広い会場が得られたときは飛距離150m以上のダブルタンク水ロケットをお見せしたいと思います!

Posted by okada at 13:15


身近な植物から環境問題を考える

■身近な植物から環境問題を考える
 
発表者:笠原 正大 (洗足学園小学校)
sg-kasahara@mail.117.cx
マツの葉の気孔は表皮をはがさずに顕微鏡で観察でき、しかも大気中の汚れが確認できる。
この実験を利用し、児童がこれまでの実験経験を生かす機会を作りたいと考え、構成した授業について発表した。
授業では、実験方法自体を児童自身が計画し、幅広く選べる器具・指示薬から必要なものを選ぶ。
発表ではこのときの評価基準や事前の注意事項について説明した。
また、マツの葉の比較観察での児童の様子、実験全体を通しての感想についても触れた。

 

Posted by okada at 12:49


3年 磁石のひみつをさぐろう

■3年 磁石のひみつをさぐろう 
発表者:(学校名)澤野 誠 (湘南白百合学園小学校)
m-sawano@mth.biglobe.ne.jp
 磁石は、子ども達に自由に実験をさせるのに最適な教材のひとつだ。学習の前半では、子ども達が興
味・関心に基づいて自由に追究する
時間を十分に与え、磁石に関する知識・経験を豊かにする「自由な試行活動」を行った。後半では、「
自由な試行活動」の中から、磁石学習の核となる課題を取り上げ、全員で学習した。子ども達の活動を中心にした学習が行えた。
 

Posted by okada at 12:39


ペットボトルで簡易浄水器を作ろう

■ペットボトルで簡易浄水器を作ろう
発表者:古尾谷浩之(洗足学園小学校)
 第3学年の「土と石」の実験の延長として、身近な材料を使って浄水装置の作製実験を行った結果を発表しました。ろ過すべき水は 〔泥水+入浴剤+コーヒー=色匂いつき泥水〕
材料はペットボトル・砂・粘土(泥)・木炭粉・ティッシュペーパー等。
 泥水ならろ紙やティッシュペーパーを使ってほぼ透明な水が得られるが、色や匂いまでも除去するためには・・・・
 ろ過に時間がかかるため予めろ過装置を作っておき、発表開始時にろ過すべき水を入れたろ過結果を観ていただき、匂いも嗅いで頂きました。多少の失敗はあったものの、色や匂いが大幅に除去できた結果を再現できました。

Posted by okada at 12:39


達成感を得られる栽培学習

■達成感を得られる栽培学習
発表者:(学校名)草野 健 (昭和女子大学附属昭和小学校)
t-kusano@es.swu.ac.jp


 今年は、達成感を得られる栽培学習について考えている。3年生は、夏休みに開花と収穫がかからないラッカセイを栽培している。
5年生は、英語科と共同でポップコーンの栽培を発芽の学習の続きとしてして行っている。今年は収穫後に堆肥作りも行いたいと思っている。
 話し合いでは、記録カードの書き方や、失敗したときの対応などについて意見が出た

Posted by okada at 12:32


観察指導と子どもたちの記録

■観察指導と子どもたちの記録
発表者:戸田山 正宏
1学期は、どの学年も生物単元がしめる割合が大きく、観察を子どもたちにさせる機会が多くある。その際、画用紙1/4の大きさのカードを使い、子どもたちに観察の記録をとらせている。このカードのよい点は、1時間内に仕上がること、3〜6年まで継続して使うことにより観察技能が向上することがあげられる。その実践例として、5年生「花と実」「魚の育ち方」6年生「植物のつくりとはたらき」での指導の様子と子どもたちの観察カードを紹介した。

 

Posted by okada at 12:30


予想すること イメージすること

■予想すること イメージすること
発表者:山田 亮(追手門学院小学校)
yamada@otemon-e.ed.jp

子どもたちは理科的なことを事前に言葉として知っていても本質的なことを知らず、実は分かっていないのではと思うことがある。
そこで、イメージを描かせてみたり、予想することを主にした植物観察を行った。
すると、具体的に描くことで実は自分が分かっていないということに気づくこともできた。
また、事前に予想することで、より細かく観察する眼も養うことができたのではないだろうか。

Posted by okada at 12:30


世界の科学者が注目した丹沢、その授業化を試みる

■世界の科学者が注目した丹沢、その授業化を試みる
 
発表者 岡田 篤 村田 淳 (精華小学校)
 
神奈川県丹沢は地質学的に世界の科学者が注目した地域である。南の海からプレートにのって移動し、現在の位置にある丹沢は、その証拠となる岩石、化石、断層が残されている。精華小学校では、この地域にでかける行事の際に、これらを学習する機会を得ている。4年生では流れる水の働きによって作られる丹沢の地形や有名な岩石の採取、6年生では、科学者と同じ思考をたどりながら、大地の変動や丹沢の生い立ちをイメージさせることを試みている。世界規模の歴史を持つ丹沢をどう授業化していくかをテーマに取り組んだ実践である。

Posted by okada at 10:36


2004年8月15日
日私小連理科部会速報について

このサイトは、平成16年度日私小連理科部会の速報ページです。
 
大会期間中の研究発表を中心にアップロードします。
 
■理研HP(速報ページ)の運用について

これまで様々な工夫と一部の先生の努力で継続してきましたが、無理のない運用を優先し、以下のようにいたします。
・原則として個人の研究発表には写真は載せません。
・会場に専用パソコンを用意し、可能な限り発表終了次第各自が入力をしていただきます。
・3日目の全体会で、これまで入力したものを投影し、内容確認しましたが、これを廃止し、入力した時点での発表者の責任といたします。ただし、3日目にプリントアウトした物を掲示し、最終確認をしていていただき、発表者の最終チェックの機会を設けます。
・ウエブ上へのアップロード方法、HP作成技術に関しては、かなりの簡略化を図ります。
 
今年度は、このような運用方法をとらせていただきます。
平成12年度から発足した速報ページは、速時性、記録性という意味で継続を目指したいと思います。しかし、深夜にわたるような作業では毎年の継続が難しくなりますし、今回のように会場に不便さがある場合など、困難さが増すことになります。
 何とぞご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。
 

Posted by okada at 07:13