1.古墳とは、古墳時代とは
古墳学入門V
@古墳とは
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 また、他の種類に較べ、前方後円墳(後方墳)は圧倒的に大きい。
 
前方後円墳が首長層に関わる墳丘形式であったことがわかる。基本的に、同時期の同一地域

で前方後円墳(後方墳)より大きい円墳(方墳)はない。
 
 墳丘形式の消長と時期的関係を整理すると、最古段階からあったのは、前方後円墳、前方

後方墳、、円墳、方墳である。このうち前方後方墳は、基本的に前期段階までで、帆立貝式

古墳は中期から新たに登場してくる。

 さらに、前方後円墳、帆立貝式古墳は後期までで、終末期になっても円墳、方墳は継続す

るとともに新たな八角形墳、上円下方墳が加わる。主体部形式は、大きく竪穴式と横穴式に

分かれる。前者が一体埋葬を基本とするのに対して、後者は追葬による複数埋葬である。

 また、竪穴式系が前・中期を中心とするのに対し、横穴式は後・終末期を中心とする。

 ただし、横穴式の登場には地域差、段階差がある。副葬品の種類・内容も時代とともに

大きく変化する。

その変化は、ヤマト王権と首長層の政治的関係、中国・朝鮮半島との政治的・文化的交流

関係が大いに反映している。
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