1.古墳とは、古墳時代とは
古墳学入門U
3世紀後半から7世紀にかけて、墳丘を高く盛り上げ、その表面(基本的には斜面)に
川原石等による葺(ふき)石を積み上げ、周囲には埴輪と壕(ほり)をめぐらした大型の墳墓
(古墳)が盛んに造られた。
北は岩手県、山形県から南は鹿児島までの範囲で、青森・秋田県、北海道と沖縄県にはない。
また、遺骸を埋葬する主体部には、武器・武具・農工具・装身具・威信財等の豪華で豊富な副
葬品を伴う。
なお、この後の説明の便宜上、古墳時代の中が前期(3世紀中頃から4世紀後半)、中期(4
世紀後半〜5世紀中頃)、後期(5世紀後半〜6世紀)、終末期(7世紀)に区分されること
を前提に以下の話を進める。
古墳は、およそ450年の長きにわたって造られ続けたわけだから、墳丘・主体部・副葬品の
内容も時代とともに大きく変化した。逆に言うならば、検討しようとする具体的個別古墳につい
て、その構成要素の特徴を正しく把握することにより、精度の高い年代把握が可能となる。古代
の代表は、前方後円墳である。そのほかに前方後方墳、帆立貝式古墳、円墳、方墳、八角形墳、
上円下方墳がある。
前方古円墳は、古墳の登場と表裏一体の関係にある
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