先日、学生時代の旧友(ジャーナリスト)と再び酒を酌み交わしました。
こんどは僕の自宅近くの、住宅街にある居酒屋。
で、話題はまた片岡義男になった。
 ここでおさらいとなりますが…
 原作で主人公コオとミーヨは、信州・上田にある混浴の共同浴場で出会います。
 あくまで単車雑誌によればですが、この混浴は別所温泉の「大湯」という設定らしい。
 いっぽう映画は1986年に公開され、大林宣彦監督がメガフォンをとり、主人公の青年コオを竹内力さん、ミーヨを原田喜和子さんが演じました。
 どこの温泉で撮影したかというと、建物が映るところは信州の角間温泉が使われている。
 そして入浴シーンは、越後の法師温泉の「長寿館」だ。
 2014年10月7日(火) 快晴 現地気温11〜20度

 仕事の疲れも出て、出発が8:00と出遅れる。
 台風一過で清々しい空気のなかをひた走ります。
 12:40に上信越道・信州中野ICに着くと、距離計は300km。
 ガソリンも残り少なくなっていたので、愛機は、350kmというのが無給油で行ける限界エリアだろう。
 まずはいつもお世話になっている定食屋「山どり」で腹ごしらえ。
 お昼どきなので、ほぼ満席でした。
 いただいたのは、もちろん名物「鳥から揚げ定食(¥750-)」
 出てきた鶏のから揚げは、一個一個が大きい。
 また衣がクリスピーで、それでいて脂っぽくなく香ばしさがあるタイプ。
 なかの鶏肉は肉厚で柔らかく、ボリュームもたっぷり。
 醤油をたらして好みの味付けにすると、実に美味しい。
 ご飯も小鉢も椀も、みんなけっこうなお味でした。
映画とは別の、
 僕の角間温泉(前編)
⇒山どりはコチラ
⇒小説の舞台(前回)/
別所温泉の
大湯はコチラ
⇒映画の舞台
(入浴シーン)/
法師温泉の
長寿館はコチラ
別所温泉の大湯は、今年に。
そして法師温泉のほうは、2012年に訪れました。
法師温泉は、行灯がぼんやりと照らす薄暗い浴室に、四角に切られた深い浴槽が印象的。
底に敷き詰められた石のあいだから、ぽこぽこと湧き出る源泉。
浴槽に渡された丸太にもたれてくつろぐという、至福の名湯でした。
ここまできたら、残す角間温泉も行かねばなるまい!(笑)
というわけで赤く実ったりんご畑を抜けて、小さな集落に到着します。
 定食屋を発つと、国道292号線で志賀に。
 途中の佐野角間ICで国道とはお別れして、側道
(右)に入ります。
 そして道はりんご畑を突っ切る急勾配になります。
彼「前回あなた、片岡義男を読むって言ってたよね。読みました?」
僕「うん。 『彼のオートバイ 彼女の島』 ね。読んだよ」
彼「片岡義男って、私はあの頃読んだときは面白いと感じなかったんですけどね」
僕「ふうん」
 話題を片岡義男に持ってゆくということは、彼にとっても気になる作家というわけか。
 でも話題を小説に向ける彼には悪いが、僕の興味は映画の「彼のオートバイ 彼女の島」にとんでいた。
 そして10月のとある日、映画の舞台となった信州へと旅立った。
 奇しくも前回と同じように、台風一過という状況であった。
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