2008年8月10日
ペーパークラフトアメリカへ

「博物館の活用で理科授業を改革する」「作って遊ぼうペーパー工作」という理科部会メンバー執筆の2冊の本及びこれらの中に登場するペーパークラフトを、アメリカの博物館や実験教室に提供し、交流を図りました。


 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 アメリカオハイオ州クリーブランド自然史博物館にて、広報部長ボーガー氏に上記2冊の本を寄贈しました。私たち理科部会の研究成果がアメリカの研究機関に収められた歴史的瞬間です。
この博物館とは、本の執筆に当たり、取材を行い、また展示標本を本の中で掲載させていただく協力関係を築いておりました。

 
本に登場するのは、ユーステノプテロンという古代魚。大変見応えと価値のある標本が展示されており、この化石を使った授業例を、本の中で紹介したことから博物館と連携が生まれました。
 
 
 
 
 
 

 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「博物館の・・・」の本に登場するペーパークラフトに興味を持たれた博物館職員へ訪問記念として、ルーシー(類人猿アウストラロピテクス)のクラフト模型(ボーガー氏の手の中と左上写真)をプレゼント。
アウストラロピテクスは、この博物館によって発見されたことで世界的に有名です。後にこの「ルーシー」のクラフトは、ギフトショップに飾られることになりました。

   
私たちの研究発表資料(英文)。
「博物館の活用で理科授業を改革する」をテーマに要点を発表。 
同時に、クリーブランド博物館と日本の博物館の活用現況などの違いを認識し合い、意見交換しました。

他にもたくさんのクラフトを紹介しながら、自然の楽しみ方などを歓談しました。

博物館の協力、歓待に感謝しております。
 
水谷氏の作品で、本に登場するペーパークラフトを紹介しました。
このようなクラフトは、アメリカではほとんど見られないものだけに、とても興味深かったようです。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
私たちの訪問は、
博物館のニュースレターに掲載されました。(英文)
9ページに、Japanese authors visited the Museum. とあります。
 
 
 
 
 
 
 
 

  

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
同博物館と友好のしるしとしていただいた記念ワッペンと、ルーシーに関する専門書です。
 
平成20年8月2日 
クリーブランド自然史博物館にて
 

Posted by okada at 11:35

2008年8月9日
クリーブランド

日本人観光客を見かけることは、ほとんどないクリーブランドです。しかし、自然史博物館の手によるルーシーの発見と展示は、世界的に有名です。また、生物進化上の意義を持つ、ユーステノプテロンという古代魚の展示も圧巻です。博物館の積極的な子ども向け科学教育プログラムも参考になります。この博物館と理科部会連携が作られたことは価値のあることです。
 
また博物館のあるユニーバーシティサークルというエリアは、美術館、植物園、医学関係の研究所などがあるクリーブランドの文化中心地です。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
アメリカ・カナダ五大湖の1つエリー湖のほとりに位置する町です。また電車、バスといった交通機関も整っています。

 平成18年8月、博物館取材時に撮影し、記録したものはこちらのサイトにあります。併せてご覧ください。

Posted by okada at 17:28

2008年8月8日
ニューヨークの実験教室にて

クリーブランドからニューヨークへ移動し、ブルックリン地区にある子ども科学実験教室を視察。ここでも本の寄贈そして、ペーパークラフト講座を開催しました。
講座の開催に先立ち、水谷氏作成、訪問記念の自由の女神のペーパークラフトがカメロ先生に寄贈されました。これにはカメロ先生も感激していました。
早速カメロ先生は、子どもたちに紹介し、ニューヨーカー児童(小学校低学年)も紙で作られた自由の女神にびっくりしながら喜んでいました。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
クラフト講座では、次々と紙で作られていく動植物に、子どもたちは驚きながら、「本物みたい」「どうして紙で作ることができるの」と言いながら、はさみ裁きに食いついて見ていました。


 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 

自由の女神や草花のクラフト、どれもカメロ先生、子どもたち、保護者、スタッフを引きつけました。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
「これらのペーパークラフトは、アメリカでも通用すること、子どもたちの興味を引きつけることがわかった」というのが、私たちの実感でした。
 
 
平成20年8月4日 ニューヨーク カメロ・ザ・サイエンスフェローにて 

Posted by okada at 19:40

2008年8月5日
カメロ・ザ・サイエンスフェロー

この実験教室は、NHK番組「ニューヨーク街物語」でも取り上げられたほど注目されています。ニューヨーク市では学校の理科の授業が少なく、それを懸念するカメロ先生がマンションの一室に私的に開いた実験教室です。独自のアイデアが満載で連日40人以上のニューヨーカー児童が放課後に押し寄せます。私たちの訪問した8月も朝から一日中、子どもたちそして引率する親たちでにぎわっていました。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
カメロ先生の話術、室内展示が相まって子どもたちを引きつけます。私たちの授業、理科室づくりに参考になることばかりです。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ブルックリン地区(マンハッタン中心部から地下鉄で約20分)の居住区の一角にあります。
右の写真緑の看板が実験教室。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Posted by okada at 19:58

2008年8月4日
カメロ・ザ・サイエンスフェロー2

カメロ先生と日本とニューヨークの理科授業の考え方について懇談。ニューヨークでは週に1時間しか理科がないということです。低学年では感じ取る科学すなわち体験が重要で、それを与えるためには授業では不足。この教室を開設した一番の理由になっています。

 
 
 
 
 

 「子どもたちは、ミニサイエンティストです。みんな実験から何かを発想しています。彼らの科学する様子を見てください。」ということでした。
 


 
ペーパークラフトの自由の女神も数ある展示の中心に堂々と飾っていただきました。
 
理科とペーパークラフトを通じた日米の交流を楽しみました。
 
 
 
 
 
 

 

Posted by okada at 20:30

2008年8月3日
実験教室ミニ見学記

8月4日、ブルックリンにあるカメロ教室を訪問しました。授業前のあわただしい時間にもかかわらず、日本からの珍客を受け入れてくださり心から歓迎していただきました。カメロ先生のお人柄は、テレビに登場した様子と全く同じで、とても明るく、つたない英語で話す私たちにもしっかり耳を傾けてくれるすばらしい方でした。
授業の最中でも、カメロ先生は手が空くと私たちに語りかけ、授業の方針などを解説して下さいました。子どもたちが先生の指導に耳を傾ける素直さ、真剣に実験に取り組む様子、そしてカメロ先生をサポートする数人のスタッフの協力体制など、すべてにおいて、すばらしい教育現場を目の当たりにし感動をおぼえました。
40人ほどの子どもたちに一人の教師と5人のそれを支える若いスタッフ。楽しく学ぶばかりでなく話を聞く姿勢などの躾けもきちんとゆきとどいていた授業ぶりは実に目を見張るものがありました。
また、私たちが用意した自由の女神や動植物のクラフトにも大変喜んでくださり、興味を示してくれました。子どもたちの前で10分間だけ紹介する時間をいただけないかと相談としたところ、その時間を割いてくださいました。40人の子どもたちは、そのクラフトに「本物みたい」「今にも動き出しそう」「他にどんなものができる?」と興味津々でした。
また、植物において、バラやタンポポは、ニューヨーカーのチルドレンはみな知っていましたが、コスモスを見たことがない、という反応でした。

ニューヨークの小さな街角で、公立の教師がこのようなすばらしい実験教室を独自に開催されていることをとてもすばらしく思いました。私たち日本の小学校教員は、とてもこのような独自の教室運営はできない身分にあるので、自由の国アメリカならではなのかと思いましたが、どのようなものなのでしょうか。
このような実験教室は、すぐにはテストの成績が上がる、学力が向上したという実感は得られないにしても、子どもたちの内面に確実に科学的経験を刻む絶対的に必要な学習活動です。日本でもこうした試みはないわけではありませんが、目の前のテストや結果が優先され、あまり普及しているとはいえません。アメリカにしてもしかりでしょうが・・・。
カメロ先生はいつか日本でも実験教室を行ってみたいと言っておらましたし、私たちも次回はここで子どもたちに実験を紹介したいと思いました。

Posted by okada at 16:44

2008年8月2日
ニューヨークにて歴史研修

実験教室のあるブルックリン地区は、マンハッタンとは、地下鉄やブルックリン橋などとつながっています。私たちは、実験教室からマンハッタンへ戻るために、歴史あるブルックリン橋を歩いて渡りました。


 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 ブルックリン橋は、1883年(明治16年)に開通し、世界初のスチール製ケーブルを持つ吊り橋で、建設当時は世界一長い橋でもありました。歴史を感じ、景色を楽しみながら歩いて渡ると30分。
青空にワイヤーの映える美しさが印象的でした。
 
エリス島、移民博物館
1892年から約60年間、移民局として機能し、1700万人の移民がここで審査を受け、アメリカに入国しました。移民たちの新天地、自由の国アメリカにかける夢と希望が伝わってくる場所であり、展示です。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
他にもこれまでのニューヨーク見学記がこちらにあります。

Posted by okada at 06:51

2008年8月1日
ワシントンにて

ニューヨークからワシントンへ移動して博物館群の見学しました。「博物館を・・・」の研究に携わってきた以上、世界最大級のスミソニアン博物館を見ておく必要があると考えました。
 
クリーブランド、ニューヨーク、そしてこのワシントンと移動し、かつ交流を図ってきた緊張感も重なり体力的にもかなりきつくなってきたところです。
 
そして、巨大なワシントンのモール歩きは、足腰にきます。
 

キャピトルからモール、ワシントン記念塔を見ます。オバマ大統領は、この光景を見ながら就任のスピーチをするのでしょうか。


 
こちらはスミソニアン博物館群の1つ、国立自然史博物館。
ここを見るだけに一日では足りない。
2日間に分けて、見学をしたがそれでも不十分でした。
ほんのワンポイントのみ紹介します。
 
 
 
 
 
 
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
先のクリーブランド自然史博物館との交流のきっかけとなったテーマ、ユーステノプテロンという古代魚は、こちらでも展示。左は上陸を試みるユーステノプテロンだが、やや説が古いのではという感じも否めない。右は、ヒレの中に骨を備えている模型。

 
こちらは、ホープダイヤモンドで、この博物館のもっとも人気のある一つ。
45.52カラット、9.1グラム。
美しさだけなく、ここに展示されるまでの長きにわたるストーリーと謎も興味深く、世界中からこれを見にたくさんの人が訪れるという。
 
 
 
 
 
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 こちらは、タランチュア(毒蜘蛛)の飼育展示。餌付け体験など。
一度怒らせると毒を射すというが、何もしなければおとなしいので実はペットとしている人も多いとか。しかし、ある宝石店では、「タランチュア飼育中」という表示が泥棒よけとして活躍しています。研究者との交流を楽しみました。
 

Posted by okada at 20:03

ワシントンにてミニ歴史研修

ワシントンでのアメリカ史ミニ研修記録です。

 
ホワイトハウス。
意外な着目点は屋上です。ここにスナイパーが待機しており、こちらの柵の高さを超えると、彼らの判断で打っていいということになっているそうです。
(撮影地点に柵があり、その柵の高さを超えないように撮影。)
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
リンカーン記念館。アメリカ史を代表する大統領ともなるとこんな大きな記念館が作られるのですね。ちなみに右のリンカーンの顔の像の後ろに、もう一人の顔が見られます。南北戦争で敗れた南軍のリー将軍です。敗れたのだから一生壁の方を向いていなさい、という意味が込められているそうです。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
リンカーンが向いている方向は、モール、ワシントン記念塔とすばらしい眺めです。キング牧師の「I have a dream」は、この景色を前に行われた演説です。今回は私がその場に立って、「私にだってまだまだ夢がある」とポーズ、隣のアメリカンには怪訝な顔で見られましたが。
石の建物としては世界一の高さ、170mある記念塔は、色が上下で微妙に違います。南北戦争の関係で25年間工事が中断された跡だそうです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

アーリントン記念墓地。戦没者や著名人が眠っています。墓石の整列は、兵士たちの整列を表しているそうです。ちょうど、頭の部分に墓石は位置しています。右は、ケネディ大統領家の墓です。手前から子ども、本人、再婚の妻、死産の女の子と並び、「永遠の炎」がその先にあります。ケネディの就任演説には上杉鷹山の言葉が引用され、尊敬をしていたと言われています。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
こちらはペンタゴン。五角形という意味のペンタンゴンの一周は、なんと28kmにわたり、写真に収まりきれません。近づくと壁の色の違いに気づきます。そう、同時多発テロの際に衝突した位置です。
 
とても見切れない、紹介しきれないワシントンです。またいつか取材と研修に行きたいと思います。

Posted by okada at 00:31